コラム

2026.10.19

内科と泌尿器科の違いとは?症状別の受診先と選び方を解説

体の不調を感じたとき、「内科と泌尿器科、どちらを受診すればよいのだろう」と迷う方は少なくありません。

とくに、トイレが近い、尿に血が混じる、排尿時に痛むといった尿のトラブルは、内科で相談してよいのか、最初から泌尿器科に行くべきなのか判断しにくいものです。

この記事では、内科と泌尿器科の診療範囲の違いと、症状別の受診先の目安を解説します。どちらにも関係する症状やクリニック選びのポイント、早めの受診が必要な症状についても紹介しますので、受診先を選ぶ際の参考にしてください。

内科と泌尿器科の違い

内科は幅広い体の不調を診る診療科

内科(一般内科)は、発熱やせき、のどの痛み、腹痛などの身近な症状から、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病まで、幅広い内科疾患を診療する診療科です。

「どこが悪いのかはっきりしない」「どの診療科を受診すればよいか分からない」といった場合にも、最初の相談先になることがあります。

泌尿器科は「尿の通り道」と男性の生殖器を診る診療科

泌尿器科は、尿をつくり体の外へ排出するまでに関わる、腎臓・尿管・膀胱・尿道などの臓器と、前立腺・精巣・陰茎などの男性生殖器を専門に診る診療科です。

尿検査や超音波(エコー)検査、膀胱鏡検査などを行い、症状の原因を調べます。病気の種類や状態に応じて、薬による治療や経過観察、必要に応じた専門医療機関への紹介などが行われます。

泌尿器科というと「男性が受診する診療科」というイメージを持つ方もいますが、膀胱炎や尿漏れ、過活動膀胱などは女性にも多くみられる病気です。

女性や子どもを含め、排尿に関するさまざまな症状が泌尿器科の診療対象になります。

腎臓の病気は腎臓内科と泌尿器科で診療分野が異なる

腎臓に関係する病気でも、診療する科は病気の種類によって異なります。

腎炎や慢性腎臓病など、腎臓の機能や全身管理を中心に診る病気は主に腎臓内科、尿路結石や腎臓・尿路の腫瘍など、尿の通り道に関わる病気は主に泌尿器科が担当します。

健康診断で尿潜血を指摘された場合や、目で見て分かる血尿がある場合は、まず泌尿器科を受診するとよいでしょう。

一方、尿蛋白や腎機能の異常も指摘されている場合は、内科や腎臓内科で詳しく調べることがあります。

症状別|内科と泌尿器科どちらを受診する?

受診先に迷ったときは、症状からおおよその目安を考えることができます。

症状受診先の目安
発熱、せき、のどの痛み、だるさ内科
血圧・血糖値・コレステロールが高いと言われた内科
胃もたれ、腹痛、下痢内科
トイレが近い、急に我慢できない尿意がある泌尿器科
尿の勢いが弱い、出にくい、残尿感がある泌尿器科
尿漏れ泌尿器科
排尿時の痛み、尿のにごり泌尿器科(内科でも相談できる場合があります)
尿に血が混じる、健康診断で尿潜血を指摘された泌尿器科
突然の背中やわき腹の強い痛み泌尿器科(尿管結石などの可能性)
陰嚢(睾丸)の腫れや痛み、しこり泌尿器科
勃起力の低下(ED)泌尿器科
PSAが高いと言われた泌尿器科

膀胱炎は内科で診療されることもあります。

ただし、膀胱炎を何度も繰り返す場合や、血尿を伴う場合、治療しても症状が改善しにくい場合には、背景に別の病気がないか泌尿器科で詳しく調べることがあります。

内科と泌尿器科の両方に関係する症状

尿に関する症状があるからといって、必ずしも原因が膀胱や前立腺にあるとは限りません。

内科の病気が排尿トラブルとして表れる場合もあり、反対に、泌尿器科の病気が全身の症状につながることもあります。

夜中に何度もトイレに起きる

夜間頻尿は、前立腺肥大症や過活動膀胱などの泌尿器科疾患によって起こることがあります。

一方で、夜間に尿が多くつくられる「夜間多尿」が原因になっている場合もあります。

夜間多尿の背景には、高血圧や心不全、腎機能障害、睡眠時無呼吸症候群、薬剤、水分摂取量などが関係していることがあります。

「年齢のせい」と決めつけず、膀胱と全身の両方から原因を考えることが大切です。

のどが渇いて尿の量や回数が増える

のどの渇きとともに尿の量や回数が増えた場合は、糖尿病などによって血糖値が高くなっている可能性があります。

また、血糖値が高い状態が続くと、尿路感染症を起こしやすくなることもあります。

頻尿だけでなく、強いのどの渇きや体重減少などがみられる場合は、内科への受診も検討しましょう。

勃起力が低下する

EDは泌尿器科で相談できる症状ですが、その背景には糖尿病や高血圧、動脈硬化などが関係していることがあります。

EDだけを単独の症状として考えるのではなく、生活習慣病など全身の状態も含めて確認することが重要です。

疲れやすい、気力が出ない

中高年の男性で、疲労感や意欲の低下、性欲の減退などが続く場合には、男性ホルモン(テストステロン)の低下が関係していることがあります。

男性更年期障害(LOH症候群)などが疑われる場合には、泌尿器科などで相談できることがあります。

薬の影響で尿が出にくくなる・近くなる

服用している薬が排尿に影響することもあります。

一部の風邪薬や抗アレルギー薬、胃腸薬などには、尿を出しにくくする作用をもつものがあります。とくに前立腺肥大症がある方は注意が必要です。

また、利尿薬など、尿の量を増やす作用をもつ薬もあります。

排尿トラブルがある場合は、受診時にお薬手帳を持参し、現在使用している薬を医師に伝えましょう。

内科と泌尿器科の両方を診療する医療機関のメリット

尿の症状と全身の病気には関連があるため、内科と泌尿器科の両方を診療している医療機関には、次のようなメリットがあります。

  • ・何科を受診すべきか迷う症状を相談しやすい
  • ・排尿症状と生活習慣病などをあわせて診てもらえる
  • ・服用している薬の内容を確認しながら治療を進めやすい
  • ・複数の医療機関に通院する負担を減らせる場合がある
  • ・尿漏れやEDなど、相談しにくい症状も普段の診察とあわせて伝えやすい

受診先に迷う場合は、内科と泌尿器科の両方を診療している医療機関を受診する方法もあります。

当院でも内科・泌尿器科の両方を診療していますので、「どちらの診療科を受診すればよいか分からない」という症状もご相談いただけます。

内科・泌尿器科のクリニックを選ぶときのポイント

症状によっては継続的な通院が必要になることもあります。

受診先を選ぶ際は、診療内容だけでなく、通いやすさや相談のしやすさも見ておきましょう。

① 診療内容と医師の専門分野

まずは、ホームページの診療案内を見て、自分の症状や病気に対応しているかを確かめましょう。

泌尿器科を受診する場合は、日本泌尿器科学会などが認定する泌尿器科専門医が在籍しているかどうかも、医療機関を選ぶ際のひとつの目安になります。

あわせて、院内でどのような検査を受けられるかを把握しておくと安心です。

② 診療時間と休診日

継続して通院する可能性も考え、自分の生活スタイルに合った診療時間かどうかを見ておきましょう。

平日に受診しにくい方は、土曜日の診療があるか、休診日はいつかなども事前に調べておくとよいでしょう。

③ アクセスと予約方法

自宅や職場から無理なく通えるかどうかも重要です。

駅やバス停からの距離、駐車場の有無などをチェックしておきましょう。

また、電話やWebから予約ができるか、事前にWeb問診を入力できるかどうかも、受診時の負担を減らすポイントになります。

④ 大きな病院との連携

クリニックでの検査だけでは診断が難しい場合や、入院・手術などが必要と判断された場合には、専門的な設備のある病院へ紹介されることがあります。

その際は診療情報提供書(紹介状)によって、それまでの症状や検査結果、治療経過などを引き継ぐことができます。

必要に応じて専門医療機関へつないでもらえる体制があるかどうかも、安心して通院するためのポイントです。

受診前に準備しておくとよいこと

限られた診察時間のなかで症状を正確に伝えるために、受診前に情報を整理しておくと診察がスムーズです。

  • ・症状のメモ:いつから、どのくらいの頻度で、どのようなときに起こるか
  • ・排尿の記録:1日のトイレの回数や夜間に起きた回数を2〜3日程度記録する
  • ・お薬手帳:ほかの医療機関で処方されている薬やサプリメントも含めて確認する
  • ・健康診断の結果:尿検査や血液検査で異常を指摘された場合
  • ・聞きたいことのメモ:症状について気になることや、検査・治療について確認したいこと

泌尿器科では、診察時に尿検査を行うことがあります。

可能であれば、受診直前の排尿を避けておくと検査をスムーズに受けやすくなります。

女性の場合、生理中は尿に血液が混じり、尿検査の結果に影響することがあります。受診時に生理と重なっている場合は、受付や問診の際に伝えておきましょう。

すぐに受診したほうがよい症状

次のような症状がある場合は、通常の診療時間を待たず、速やかな受診が必要になることがあります。

  • ・陰嚢(睾丸)に突然強い痛みが出た
  • ・背中やわき腹の強い痛みに、高熱や寒気を伴う
  • ・尿がまったく出ず、下腹部が張って苦しい
  • ・尿が真っ赤になり、血のかたまりが出る
  • ・強い痛みで動けない、吐き気や嘔吐が続く

とくに陰嚢に突然強い痛みが出た場合は、精巣捻転など緊急の処置が必要な病気の可能性があります。時間帯を問わず、速やかに医療機関を受診してください。

また、痛みを伴わない血尿でも、膀胱がんや腎臓がんなどの病気が隠れていることがあります。

症状が一時的に治まった場合でも、自己判断せず泌尿器科を受診しましょう。

受診先に迷ったら、まずは相談を

発熱やせきなどの全身症状、高血圧・糖尿病などの生活習慣病は内科、頻尿や尿漏れ、血尿、男性生殖器に関する症状は泌尿器科が基本的な受診先です。

ただし、夜間頻尿やED、尿量の変化など、内科と泌尿器科の両方の視点から原因を考える必要がある症状もあります。

どちらを受診すればよいか判断できない場合は、内科と泌尿器科の両方を診療している医療機関を受診するのもひとつの方法です。

尿に関する悩みは、人に話しにくいと感じる方も少なくありません。

しかし、症状の背景に治療が必要な病気が隠れていることもあります。気になる症状が続いている場合や、いつもと違う変化を感じた場合は、早めに医療機関へ相談することが大切です。

窪田医院では、内科・泌尿器科の診療を行っています。小田急小田原線「本厚木駅」からバスで約15分、「緑ヶ丘中央」バス停から徒歩1分の場所にあります。無料駐車場もご用意していますので、お車でお越しの方にも通院しやすい環境です。

厚木市で内科・泌尿器科の受診先をお探しの方や、どちらを受診すればよいか迷っている方は、お気軽にご相談ください。

監修:内科・泌尿器科 窪田医院 

院長 平野 裕資(日本メンズヘルス医学会 テストステロン治療認定医)